みかんな豆知識

だんだん畑の魅力

トラックやモノラックの無い時代、みかんの苗を植える山に石を運び。

石を積み上げて、積み上げて、積み上げて、作ってきた先人達の知恵と努力の結晶。それが今の有田みかんの土台となっています。

伊藤農園にも子供のころに『山に遊びにいくなら石垣作りのために石を1つもって山にいきなさい』と言われて育ってきた人がいるぐらい家族総出で石垣作りを行っていたということです。
実際、段々畑にはそれだけの苦労を掛けるメリットがあるということです。
段々畑の効果は以前にもこちらの豆知識でも紹介させて頂いていました。

簡単にまとめると、

1. 石垣が土を流されるのをせき止めで地盤が崩れるのを防ぐ
2. 排水性が良くなり、みかんの味が濃くなりの甘さが増す
3. 地温が上がり根っこの活動が盛んになることで、養分の吸収が促進される

といったメリットがあります。

しかし段々畑で作業したことのある人なら知っています・・・。

段々畑は登るのが大変。南向き斜面の為ずっと日向で作業。
石垣を管理する必要がある。(修復・草刈)など作業数が増えたり辛くなるという大変な面もあります。
(美味しいみかんの為に頑張ってます!!)

特に高齢化の進んでいる農家には大変としか言いようがありません・・・。

そこで今回は他のみかん栽培法について知ってもらえたらと思います。


1. 露地栽培(平地)

斜面にみかんを植えるのではなく、平たい地面でみかんを育てる方法です。

上記で挙げた段々畑の排水性などの恩恵は受けづらいですが、
・トラックやトラクターなど大型の重機を使用した作業が可能になる
・スプリンクラーなどの農業設備の設置が容易
・足場が安定している為、作業自体が楽


2.ハウス栽培
 ハウスの中で気温や水量を農家が管理しながらみかんを作る方法です。

・みかんの収穫時期をズラして収穫出来る
・みかんにとって適切な水・温度が得られるため、綺麗で美味しいみかんが出来る
・台風や害獣の被害が少なくてすむ


上記のように、段々畑以外の畑にも良い面があって、どんな状況でも段々畑が絶対に良いというわけではありません。
伊藤農園の畑は、美味しいみかんと効率的な生産が出来るように改良に改良を重ねて作られています。

伊藤農園の畑だけではありません。全ての農家さんにとって畑は、
美味しいみかんを作るために様々な工夫と努力が詰まった、血と汗そしてロマンの塊でもあるのです。