ミツバチも大好きみかんの花

5月ころに綺麗に真っ白の花を咲かせるのはみかん。
青い空に白い花がよく映え、甘くさわやかな香りが人々をひきつける光景は有田ではよく見られる景色です。
この甘く爽やかな香りに引き付けられるのは人間だけではないようです。
ミツバチたちもみかんの花は大好き。みかんの花から蜜を取ります。
そのため、有田地域ではハチミツといえばこのみかんの花から取れたハチミツです。
日本で知名度の高いハチミツの種類としてはレンゲハチミツやアカシアハチミツでしょうか。
他にも近年知名度があがっているのもだとマヌカはちみつもありますね。
このようにハチミツは蜂が蜜を取ってくる花の種類によって分類されます。
それぞれの種類によって味や香りは全く異なります。
みかんのハチミツは色は透明感のある鮮やかな黄金色をしています。風味はみかんの花が持つ甘く爽やかな香りと柑橘らしい酸味が特徴的です。
その独特の酸味と香りはほかのハチミツにはない個性的な特徴で、初めて食べたときはビックリするかもしれません。(筆者の体験談です)

みかんの花は開花時期が5月初旬頃から5月いっぱいくらいまでの2~3週間ほどと短く、みかんのハチミツが採蜜できるのもこの期間となります。
加えて雨の時はハチミツは蜜を取りに行きません。この時期は雨が増えてくる時期でもありますから採蜜できる期間はかなり限られていると言えます。そのため、みかんのハチミツは大変希少なハチミツです。
●みかんハチミツの使い方①
みかんハチミツのおすすめの使用方法として紅茶に入れる方法があります。
砂糖の代わりに紅茶にハチミツを入れる方法は一般的ですがみかんのハチミツは特に紅茶との相性がいいといわれています。
オレンジティーに代表されるように紅茶と柑橘は元々相性がいい組み合わせです。
そのため、柑橘のほのかな香りがあるみかんのハチミツは紅茶に華やかな香りを添えてくれる役割を担います。
●みかんハチミツの使い方②
ヨーグルトともみかんのハチミツは相性がいいです。
ジャムやマーマレードの代わりに利用すると、はちみつらしい甘さをプラスしてくれるだけでなく柑橘の香りが広がります。
●みかんハチミツの使い方③
トーストに塗るのもおすすめです。
こちらも濃厚な甘みだけでなく、柑橘の爽やかな香りをプラスできます。
さっぱりと食べやすいのでどんどん食が進みます。
ハチミツは絶対に1歳未満のお子様には食べさせないでください。
ハチミツにはボツリヌス菌といわれる菌が存在しています。ボツリヌス菌は土壌中などに広く存在している細菌です。大人の腸内に入っても、基本的には他の腸内細菌に負けるため何も起こりません。
しかし、赤ちゃんの場合は腸内環境が整っておらず、ボツリヌス菌にとっては繁殖しやすい環境です。ボツリヌス菌が繁殖すると食中毒を起こしますが、この毒素は強く便秘などの症状が現れ、ほ乳力の低下や神経麻痺を起こしてしまい、最悪の場合は死に至ることもあります。
さらにボツリヌス菌は熱に強く、通常の加熱や調理では滅菌できません。そのため1歳未満のお子様にはハチミツはあげないように注意してくださいね。