みかんの種類

津の香Tsu no kaori

津の香 津の香

目次



1.津の香とは
2.津の香の美味しい食べ方
3.津の香の選び方
4.津の香の保存方法
5.津の香の栽培状況
6.伊藤農園での柑橘の取り扱い
7.関連記事


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1.津の香とは

津の香とはどのようなフルーツか、以下の7つの視点から解説します。

・見た目の特徴
・味わいと香り
・他の柑橘類との違い
・起源と産地
・旬
・栄養成分と健康効果
・価格

見た目の特徴

「津の香(つのかおり)」の果実は約160g前後と、一般的な温州みかんとほぼ同じくらいのサイズ感です。
果形はやや扁平な円形で、手のひらにすっぽりと収まるほどよい大きさ。

果皮は鮮やかな橙色で、表面はなめらかで光沢があります。
皮の厚みは比較的薄めでありながら、しっかりとした張りがあるのが特徴です。
温州みかんほど皮が薄いわけではないものの比較的薄いため、手で簡単に剥きやすく、手軽に楽しめます。

また、果肉を包む「じょうのう膜(袋)」も薄く、食べたときに口の中で違和感を感じにくいのが魅力です。
袋ごと食べても口あたりがよく、やわらかい果肉との相性も抜群で、みずみずしい果汁をしっかりと感じられます。
種は基本的にほとんど入っていません。種を気にせずパクッと食べられるので、
小さなお子様やご年配の方でもストレスなく楽しめる点も大きな魅力です。

味わいと香り

「津の香(つのかおり)」は、糖度が12度以上が高く、なかには14~15度に達するものもあるほど、
甘みが強く濃厚な味わいが特徴です。
一般的な温州みかんの糖度はおおよそ10~13度であるため、比較すると「津の香」の甘みが強いことがわかるでしょう。

ひと口食べれば、まろやかで深みのある甘さが広がり、同時にほどよい酸味も感じられるため、
全体としてバランスの取れた上品な味に仕上がっています。
さらに、オレンジのような華やかで豊かな香りを持つことも「津の香」の魅力のひとつです。

津の香は、甘さ・酸味・香り・果汁感と、どれをとっても上質な柑橘といえるでしょう。

他の柑橘類との違い

温州みかんに比べて香りが強く、甘みとコクがより濃厚なのが、津の香の特徴です。
親品種である「清見」や「興津早生」に比べても糖度が高く、酸味の減少がゆるやかなため、
春まで木に成らせたまま熟成させることができる晩生(ばんせい)品種です。
寒さがやわらぐ春先まで木にならせたままにすることで、果実の中に甘さがじっくりと蓄えられ、
酸味とのバランスも絶妙に整っていきます。

津の香は、似た名前の柑橘類である「津の輝(つのかがやき)」や「津の望(つののぞみ)」と関連があります。
これらはすべて「清見」を親に持ち、温州みかん系の特性を受け継いでいるのです。
また、いずれも長崎県の果樹試験場で育成されているという共通点があります。

柑橘類にはそれぞれに個性がある中で、「津の香」は、味・香り・食感のバランスが取れた万能型です。
贈答用にも家庭用にもぴったりといえるでしょう。

起源と産地

津の香は、1972年に長崎県南島原市口之津町の農研機構(旧・果樹試験場口之津支場)で誕生した、
タンゴール系の晩生柑橘品種です。
「清見」と「興津早生(おきつわせ)」という優れた親品種の交配によって育成され、
1991年に正式に品種登録されました。
収穫時期は他の柑橘類より遅めで、3月下旬から4月にかけて行われます。

品種名「津の香」は、育成地である「口之津(くちのつ)」の「津」と、
オレンジにも似た芳醇な香り(かおり)にちなんで名づけられたもので、
そのネーミングからも香りの良さが際立つ品種であることが伝わります。

現在では、和歌山県、熊本県、佐賀県など温暖な気候を持つ地域で、限られた農家によって栽培されています。
全国的な生産量は多くなく、スーパーなどの量販店に並ぶことは少ないため、市場にあまり流通していない希少な品種です。
通販や直売所、一部の高級フルーツ店などでのみ手に入ることが多く、「知る人ぞ知る」存在といえるでしょう。

津の香の収穫期および旬は、3月下旬から4月中旬ごろの春にかけてとされています。
多くの国産柑橘が冬をピークに出回る中、津の香は春に旬を迎える晩生の柑橘類です。

栄養成分と健康効果

津の香は、下記のように豊富な栄養素を含み、健康維持に役立ちます。

■ビタミンC
免疫力を高め、風邪予防や肌の健康に寄与します。
抗酸化作用で老化や紫外線ダメージを軽減します。

■食物繊維
腸内環境を整え便通を改善したり、血糖値の上昇を抑制したりします。

■クエン酸
代謝を促進し、疲労物質の分解を促進します。

■カリウム
余分なナトリウムの排出を促進し、むくみや高血圧の予防に役立ちます。

■ヘスペリジン(フロボノイドの一種)
血管の強化や血流の改善、抗酸化作用による炎症抑制に寄与します。

津の香を食べることで、さまざまな健康効果が期待できるでしょう。

価格

津の香は、生産量が限られているため市場に大量に出回ることは少なく、
主に産地や一部の専門店、通販などで取り扱われています。
そのため、一般的な温州みかんに比べてやや高価に販売されることが多いのが現状です。

2.津の香の美味しい食べ方

津の香は皮が比較的剥きやすく、じょうのう膜も薄いため、そのまま生で食べるのがもっともおすすめです。
冷蔵庫で少し冷やすと、甘みと香りがより一層引き立ちます。
果肉はヨーグルトやサラダのトッピングにしたり、ジュースに加工したりしても美味しくいただけます。

3.津の香の選び方

果皮が鮮やかな橙色でハリとツヤがあり、手に持ってずっしり重いものが果汁豊富でおすすめです。
果肉と皮の間に隙間ができる「浮き皮」になっているものは傷みやすく味が落ちることがあるため、避けましょう。
また、傷がなくしおれておらず、香りが良いものを選んでください。

4.津の香の保存方法

津の香を美味しく保つためには、以下のような保存方法がおすすめです。

■保存場所
直射日光を避けた冷暗所での保存が基本です。
温度変化の少ない、風通しの良い場所で保管してください。

■保存方法
ポリ袋に入れて保管すると乾燥を防ぎ、鮮度を長く保てます。
気温が高い日が続く場合は、小分けして冷蔵庫の野菜室に入れるのがおすすめです。

■保存期間の目安
できるだけ5日〜1週間以内に食べ切るのが理想です。
長く保存したい場合は早めに冷蔵保存に切り替えると、風味の劣化を抑えられます。

適切な保存で、ジューシーさと香りを損なわずに楽しめます。

5.津の香の栽培

津の香は、樹勢がやや強く、とげの発生がほとんどないため、手入れや収穫がしやすく、
栽培に特別難しい技術を必要としない柑橘品種です。

花粉の形成がほとんどないため自家受粉が難しく、結実がやや不安定な一面がありますが、
適切な摘果管理を行えば安定した収穫が可能です。

栽培には冬でも気温が下がりにくい温暖な地域が適しており、寒さや霜に弱いため、
育成には地域の気候条件が重要となります。
そのため、栽培面積が限られており、生産量が限られています。

6.伊藤農園での柑橘の取り扱い

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  • バレンシアオレンジ バレンシアオレンジ
    国産は珍しく収穫まで時間と手間のかかる柑橘。 ジューシーで香り・甘味ともに抜群です。
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    食べごろ:2月上旬~4月中旬
  • ブラッドオレンジ ブラッドオレンジ
    まるで宝石のような赤い果肉をもつ希少な柑橘。濃厚な甘みとほどよい酸味、深紅の果肉が特徴です。
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  • 日向夏 日向夏
    食べごろ:4月~5月
  • 文旦 文旦
    食べごろ:2月~4月
  • はっさく はっさく
    果汁や香りは少なめですが柑橘には珍しい独特のサクサク感とさっぱりとした酸味が魅力。
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  • きよみ きよみ
    きれいなオレンジ色で甘さとみずみずしさが人気。早生温州とトロビタオレンジの交配種。
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  • サマーきよみ サマーきよみ
    人気柑橘きよみにさわやかさが増したかんきつです。
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  • 甘夏 甘夏
    酸味が早くぬけるので夏みかんより甘味が強く、 さっぱり感と甘酸っぱさが楽しめます。
    食べごろ:2月~6月下旬
  • 夏みかん 夏みかん
    酸っぱい昔ながらの柑橘。夏に味わえる貴重なみかんと言われ、爽やかさが大きな魅力。
    食べごろ:5月~7月中旬
  • カラマンダリン カラマンダリン
    栽培量が少ない柑橘。味は濃厚。皮は手で簡単に剥け、袋ごと食べることができます。
    食べごろ:4月下旬 ~ 5月下旬
  • セミノール セミノール
    風味と香りが高いうえに甘くてジューシー。 皮はなめらかでやわらかいのが特徴です。
    食べごろ:4月~ 5月中旬
  • 南津海 南津海
    カラマンダリンとポンカンの交配種。甘味が凝縮。みかんの様に手でむくことができます。
    食べごろ:4月~ 5月中旬
  • ネーブル ネーブル
    果実の上部中央がへそ形に盛り上がっているのが特徴。甘いうえに香り高くジューシー。 2月~ 3月下旬
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  • じゃばら じゃばら
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    お料理やジュース、砂糖漬けしておやつにも。 苦みが少ないのでいろんな用途で大活躍です。
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  • ポンカン ポンカン
    何と言っても清々しい香りが魅力。 種は多いものの爽やかな風味と甘味は抜群です。
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    濃く鮮やかなオレンジ色で香りもよくジューシー。じょうのう(果実の皮)もむきやすい。
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