英語で『みかん』って?
![海外の人に『みかん』を伝えたい!](https://www.ito-noen.com/dictionary/wp-content/uploads/2019/02/PB301322-682x512.jpg)
海外の方に「みかん」の話をする時、何と言えばよいでしょうか。
パッと思いつくのは「Orange」ですよね。
大きなくくりで言うと間違っていないと思いますし、文脈として問題ない場合も多いと思います。
ただデザートに食べたいなと思って、果物屋で「Orange」を注文したらこのようなものが来るのではないでしょうか。
![まさしく、](https://www.ito-noen.com/dictionary/wp-content/uploads/2019/02/4a5b51a531ba8fd21237293165df7380-682x458.jpg)
歩きながらおやつとして食べようと思っていたのに、剥けない。。。
そんなことになってしまうかもしれません。
まず日本で「みかん」と言うと一般的には「温州みかん」のことを指すかと思います。
ずばり「温州みかん」のことを伝えようとした場合、「Satsuma」(特にヨーロッパ)、
もしくは「Mikan」が一般的です。(orangeを後ろに付ける場合もよくあるようです)
![どうして『Satsuma』なの?](https://www.ito-noen.com/dictionary/wp-content/uploads/2019/02/PB301309-682x512.jpg)
「Mikan」はともかく、「Satsuma」ってどういうことだろう??
そういう風に思われる方がいらっしゃるかと思います。
「Satsuma」と呼ばれるようになったのには諸説あります。
① 「温州みかん」の「温州」は中国の地名で、みかんの中心的産地として知られています。
温州から持ち帰った苗もしくは種が突然変異したものが「温州みかん」として知られているが、
「温州みかん」の原産地が鹿児島県と推定されていて、
この推定される原産地にちなんで「Satsuma」と世ぼれているという説
② 幕末期に薩英同盟が結ばれた際、薩摩藩からイギリスに苗が送られたことに由来さるとの説
③ 薩摩地方から最初に欧米に輸入されたため。
④ 在日アメリカ大使館職員の家族が鹿児島県からみかんをアメリカに持ち帰って紹介したことによって広まったという説
など、様々な説が存在するようです。
ともかく「Satsuma」=ズバリ「温州みかん」のことを伝えられるかと思います。
ただ「Satsuma」はいわゆる品種名なので、「Satsuma」を知らない人には伝わらない可能性が高いです。
多くの人に「みかん」を伝えたいときは「Mandarin」、もしくは「Mandarin orange」が有効ではないでしょうか。
和英辞典でみかんを調べた際も「mandarin」が出ることも多いかと思います。
![](https://www.ito-noen.com/dictionary/wp-content/uploads/2019/02/356993657d9891005ea750a89b820239-682x339.jpg)
ただし、「Mandarin」はズバリの「温州みかん」ではありません。
「Mandarin」は「温州みかん」と同じミカン属(Citrus)のミカン類ではありますが、品種が異なります。
マンダリンの原産地はインドで、マンダリンが変化しながら世界各地に伝搬したと考えられています。
前述のように中国経由で日本に伝わったものが「温州みかん」と言われている品種なのです。
そのため、英語で「Mandarin」といった際、ほぼ「温州みかん」のニュアンスは伝わるかと思います。
ただし「日本のみかん」というニュアンスを伝えたい場合は、「Mandarin」では伝わりにくいのではないでしょうか。
![参照元:Wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AA%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8)](https://www.ito-noen.com/dictionary/wp-content/uploads/2019/02/1200px-Mandarin_Oranges_Citrus_Reticulata-682x455.jpg)
というのも、「Mandarin」の由来によります。マンダリンは中国清朝の官吏のことで、彼らが身に着けていた服の色に由来にすると言われております。
そこから「Mandarin」は「中国産のみかん」という印象が強い、と言われております。
そのため「日本産のみかん」というニュアンスを強く言いたいときはそのまま「Japanese orange」と言って、
その中で「Satsuma」と欧米で呼ばれている「Mikan」という品種がdeliciousだよ、と説明するのがいいのではないでしょうか。
![マンダリンは中国清朝の官吏のことで、彼らが身に着けていた服の色に由来にすると言われています。](https://www.ito-noen.com/dictionary/wp-content/uploads/2019/02/220px-Qing_Dynasty_Mandarin.jpg)
色々な「みかん」の表現方法があることが今回の記事でわかりました。
言葉と歴史は深くつながっているんですね。
私たちの夢としては「Arida」と言って「有田みかん」のことを言っている、と世界中の人たちがわかる、
更にはAridaが「おいしいCitrus」の象徴の言葉にしていきたいとこの記事を書きながら考えていました。
欲を言えば「Ito-noen」と言って「世界で一番有名なCitrusジュース」と理解される世界にしていきたいですね。
![夢はでっかく・・・。](https://www.ito-noen.com/dictionary/wp-content/uploads/2019/02/003-682x455.jpg)
そうは言っても「Satsuma」も「Mandarin」も「Orange」もみんなおいしいですものね。
海外のスーパーに行った時の楽しみが一つ増えました。